●きものが似合う町ー金沢
金沢は加賀百万石の城下町として、また加賀藩が200年もの歳月をかけ造園した兼六園をはじめ、伝統文化が今もなお色濃く残る町としても知られています。前田利家を祖に3代藩主利常と5代藩主綱紀は、特に文化振興に興味を抱き、とりわけ綱紀は京都から多くの名工たちを招聘し、武家社会に美術工芸や芸能文化の奨励を、藩を挙げ推し進めました。こうした文化的背景のなか加賀友禅をはじめ数々の伝統工芸が今日も継承され伝統の厚みとなっています。
金沢には兼六園と金沢城を挟むように犀川と浅野川の二つの清流が流れ、三文豪である泉鏡花、室生犀星、徳田秋声はそれぞれ、小説の舞台として金沢を登場させています。また市内に3 つあるかつては粋人が遊んだ茶屋街エリアも、最近ではお茶屋の文化と格子戸の佇まいを残しながら、喫茶店、工芸品ショップ、割烹、茶屋バーなど、旅人が楽しく体感できる瀟洒な風情を醸し出しています。
金沢は伝統に培われた工芸、芸能、加賀料理などの文化や四季折々の表情を見せる自然とが絶妙に重ね合わされた、魅力あふれる町ではないでしょうか。三味線や鼓の音がどこからともなく聞こえてくる、日本の良さが潤う町だからこそ、きもの姿が似合うのです。 |
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